通年採用の設計|入口を開けるだけにしない運用

通年採用・秋採用採用の課題から探す 公開日 2026/9/12

通年採用を始めたい。ところが、応募の入口を一年中開けただけで、返信が遅れて学生が放置され、選考の判断をする人が集まらず、卒年の違う学生が同じ台帳に混ざり、担当の時間を一年に配れず、止め時が無いまま入口だけが開き続ける。結論から言うと、「一年中いつでも応募を受ける」は通年採用ではなく、入口を開けたまま運用を止めた状態です。通年採用は、採る対象を卒年で区切らず(卒業の時期が違う学生、既卒、留学生、院生、二次募集の層)、選考を短い単位で何度も回し、担当の時間を一年に薄く配る設計です。始める前に決めるのは、対象・選考の単位・返信と面談の枠・判断する人の時間・止める条件の五つ。入口を一年中開けられるかではなく、返信と面談と内定の判断を一年中回せるかで決めます。回せないなら、期間を区切って前期と後期で採るほうが、採れる数は多くなります。 この記事では、通年採用で起きる失敗、通年採用とは何か、始める前に決める五つ、選考を短い単位で回す設計、卒年と対象の分け方、担当の時間の配り方、通年にしないほうがよい場合、一枚の型、分担を整理します。年間の七つの期間は母集団形成の年間計画、二次募集は二次募集の設計、卒年の重なりは2卒年を同時に動かすときの整理で書きました。時期の区切りは、年度の公表内容と自社の方針で確認してください。

この作業の目的|「開けている」ではなく「回している」状態にする

目的は、入口が開いている状態ではなく、返信と面談と判断が一年中回っている状態を作ることです。入口だけが開いていると、応募した学生が待たされ、待たされた学生は他社に決めて、翌年その学生の後輩に「あの会社は返信が来ない」と伝わります。回せる範囲で開けるのが、通年採用の設計です。

通年採用で、起きる失敗

通年採用とは、何か

通年採用ではないもの通年採用の設計
入口を一年中開ける返信と面談と判断を一年中回す
前期の選考に、いつでも応募できる選考を短い単位(応募から内定まで)で何度も回す
卒年を一つに決めて一年中募集する対象を卒年で区切らない(卒業の時期が違う学生、既卒、留学生、院生、二次募集の層)
人数が埋まるまで続ける止める条件を先に決める

エージェントベストの見解

これは発注側の誤解の話です。通年採用の相談で、「一年中いつでも応募を受け付ける形にしたい」と言われることがあります。入口を開けるのは簡単ですが、返信と面談と判断を一年中回すのは、前期の運用より時間がかかります。前期は山を作って集中できますが、通年は一年中、返信の枠と面談の枠と判断する人の時間を持ち続けることになります。当社は3媒体すべての販売パートナーとして運用を見ていますが、通年採用で採れている会社は、入口を一年中開けているのではなく、選考を短い単位にして月に一度か二度回し、その回に間に合わなかった学生を次の回に案内しています。当社がお願いしているのは、「開けられるか」ではなく「回せるか」で決めることです。回せないまま開けると、応募した学生を放置することになり、断り続けるより悪い結果になります。

始める前に決める、五つ

  1. 対象:卒年で区切らない対象のうち、どれを採るか。全部ではなく、一つか二つ(例:卒業の時期が違う学生と、探し直している層)
  2. 選考の単位:応募から内定までの流れを短く一つに。何回に分けるか(月に一度か二度か)。面接の回数と、一回の流れにかかる日数
  3. 返信と面談の枠:一年中、週のどこに置くか。前期の枠と別に持つか、同じ枠を使うか
  4. 判断する人の時間:面接官と決裁の人が、月に何回集まれるか。ここが通年採用の上限になる
  5. 止める条件:枠が埋まったら止めるか、時期で止めるか。止めたときに入口をどうするか(閉じる、次の卒年の案内に切り替える)

選考を短い単位で回す、設計

卒年と対象の、分け方

担当の時間の、配り方

通年にしないほうがよい場合

一枚の型

社内の分担

作業誰が
通年にするかを決め、目的と止める条件を決める経営と人事責任者
対象を一つか二つに絞る人事責任者
選考の単位と回数を決める人事責任者と現場の責任者
判断する人の時間を一年分押さえる経営と現場の責任者
前期の運用を軽くして、通年の分の時間を作る人事責任者
返信と面談の枠を一年中固定する人事
台帳・文面・数を対象ごとに分ける人事

運用代行や代理店が支えられるのは、五つの決め方の型、選考の単位の型、対象ごとの文面の下書き、検索の絞り込み、送信、一次返信、日程の調整、数の見方の型までで、通年にするかの決定、対象の決定、判断する人の時間の確保、面接と判断、止める判断は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。

エージェントベストの見解

これは切り分けの話です。通年採用の相談で、「通年にしたので、媒体も一年中契約したい」と言われることがあります。入口(媒体)を一年中持つことと、運用(返信・面談・判断)を一年中回すことは別で、切り分けて決められます。入口を一年中持っても、回す運用が月に一度なら、入口は回に合わせて開け閉めできます。逆に、入口を期間で持っていても、前期の後に探し直している層を通年の回で受けられます。当社がお願いしているのは、先に「回せる回数」を判断する人の時間から決め、その回数に合わせて入口の持ち方(契約の期間、開ける時期)を決めることです。入口を先に一年中持つと、開いている期間を埋めようとして、回せない回を増やし、放置が起きます。入口の契約の期間と、運用の回数は、別に決めてください。

まとめ

よくある質問

通年採用にすると、いつでも応募が来て時間が足りません

入口を一年中開けているからです。回せる回数を判断する人の時間から決め、その回に合わせて入口を開け閉めしてください。入口を開けたままにするなら、応募の受付と、選考の回を分けて案内してください。「応募はいつでも受け付け、選考は毎月〇日の週に行います」と先に書けば、応募した学生は待たされている状態ではなく、次の回を待っている状態になります。

通年採用と二次募集は、どう違いますか

二次募集は、前期の後に、前期と同じ条件で、絞って速く採る、期間を区切った運用です。通年採用は、対象を卒年で区切らず、一年を通して短い単位で回す運用です。二次募集を毎年繰り返しているなら、通年採用にしたほうが台帳と文面と枠を型にできます。ただし、判断する人の時間が月に一度も取れないなら、二次募集のまま期間を区切るほうが回ります。

通年採用の設計は、御社に相談できますか

できます。当社は、五つの決め方の型、選考の単位の型、対象ごとの文面の下書き、検索の絞り込み、送信、一次返信、日程の調整、数の見方の型を支えられます。通年にするかの決定、対象の決定、判断する人の時間の確保、面接と判断、止める判断は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、3媒体の運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。

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この記事について

この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。

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