人事1人の新卒採用スケジュール|一人分に絞った年間の組み方
人事が一人で、新卒採用の年間を組みたい。ところが、七つの期間(準備・早期・選考期・後期・内定フォロー・振り返り・次の準備)を全部やろうとして、採用以外の業務(労務、給与、評価、中途採用、総務)の山を見ず、返信を来るたびに返し、入口を複数持ち、選考期の山で振り返りと次の準備が消える。翌年、同じ時期に同じ山が来て、同じことが起きる。結論から言うと、一人の年間は、「やること」ではなく「やらないこと」で組みます。選考期の返信と面談、内定フォロー、次年度の準備の三つを「先に確保する時間」として週の中に固定し、残りの時間で早期と後期の入口を一つに絞ります。採用以外の業務の山(給与の締め、評価の時期、年度の切り替え)と選考期の重なりを先に月ごとに書き出し、山の時期に新しいこと(新しい媒体、新しいイベント、文面の作り直し)を始めません。一人で回らないのは、時間が足りないからではなく、七つの期間を一人分に絞っていないからです。 この記事では、一人で起きる失敗、一人の年間の組み方、期間ごとの一人の動き、採用以外の業務との重なり、外に出せる作業と出せない判断、一枚の型、分担を整理します。年間の七つの期間は母集団形成の年間計画、媒体の選び方は人事一人で回す採用媒体の大きさ、内定フォローの年間は内定者フォローの年間計画で書きました。時期の区切りは、年度の公表内容と自社の方針で確認してください。
この作業の目的|一人分に絞った年間を、先に持つ
一人の人事の年間は、何かが起きるたびに崩れます。崩れないようにするのではなく、崩れても「先に確保した三つの時間」だけは守れる形を、先に持つのが目的です。三つが守れていれば、早期と後期の入口が一つ止まっても、採用は止まりません。三つが守れていないと、入口が動いていても、返信が遅れ、面談が組めず、内定者が離れ、次年度の準備が無いまま同じ年が来ます。
一人で、起きる失敗
- 七つの期間を、全部やろうとする:準備も早期も選考期も後期も内定フォローも振り返りも次の準備も、一人で。どれも薄くなり、選考期で崩れる
- 採用以外の業務の山を、見ない:給与の締め、評価、年度の切り替え、中途の募集が、選考期と重なる。採用の計画に、採用以外の山が書かれていない
- 返信を、来るたびに返す:一日中、通知に反応して、まとまった作業の時間が消える
- 入口を、複数持つ:媒体を二つ、イベントを一つ、紹介も。どれも「時間が取れたら」になり、全部が中途半端に動く
- 振り返りと次の準備が、消える:選考期と内定フォローの山で、振り返りの時間が無くなり、次年度が「去年と同じ」で始まる
- 止まりそうなときに、止める:山で回らなくなり、送るのを止め、返信を止め、再開したときに学生が残っていない。人事一人で回す採用媒体の大きさ
一人の年間の組み方|先に確保する三つの時間、入口は一つ、やらないことを決める
- 先に確保する三つの時間を、週の中に固定する:選考期の返信と面談(週に〇日の△△時間)、内定フォロー(週に一回の連絡と月に一回の場)、次年度の準備(月に一回の〇〇時間)。この三つは、採用以外の業務が来ても動かさない枠として、カレンダーに先に入れる
- 採用以外の業務の山を、月ごとに書き出す:給与の締め、評価の時期、年度の切り替え、中途の募集、総務の行事。採用の七つの期間と重ねて、一枚にする
- 重なりの月を、見る:選考期と評価が重なる月、内定フォローと年度の切り替えが重なる月。この月に、新しいことを始めない
- 残りの時間で、早期と後期の入口を、一つに絞る:媒体を一つ、イベントは出ないか一つ。「二つ目は、一つ目が回ってから」。人事が1人の会社がOfferBoxで最初に決めること
- やらないことを、決めて書く:「今年は〇〇のイベントに出ない」「文面の作り直しは△△の月まで触らない」「返信は一日二回の枠でしか返さない」。やらないことが書かれていない計画は、一人では守れない
- 外に出せる作業を、先に出す:後述
エージェントベストの見解
これは順番の話です。人事が一人の会社から、「年間の計画を立てたが、選考期に入ると全部崩れる」と相談されることがあります。計画を見ると、七つの期間にやることが全部書かれていて、採用以外の業務が一行も書かれていない。選考期に給与の締めと評価が重なり、返信が遅れ、面談が組めず、そこで計画が止まります。当社がお願いしている順番は、「先に確保する三つの時間を週に固定する」、「採用以外の業務の山を月ごとに書き出す」、「重なりの月に新しいことを始めないと決める」、「残りで入口を一つに絞る」、「やらないことを書く」、です。やることを先に並べると、一人分を超えます。三つの時間と、やらないことを先に決めると、残りが一人分になります。一人の年間は、足す計画ではなく、引く計画です。計画に「やらないこと」の欄が無いなら、まずその欄を作ってください。
期間ごとの、一人の動き
| 期間 | 一人がやること | やらないこと |
|---|---|---|
| 準備 | 文面と企業ページの更新、入口を一つ決める、三つの時間を固定する | 新しい媒体の検討を、準備の期間に始めない |
| 早期 | 一つの入口だけ動かす。送る数は週の枠から逆算 | 早期の接点を増やさない |
| 選考期 | 返信の枠を守る。面談は現場に出てもらう。数だけ見る | 文面を作り直さない。新しい入口を開けない |
| 後期 | 絞って速く。残りの枠で | 後期に入口を足さない |
| 内定フォロー | 週一回の連絡と月一回の場を型で回す | 個別に凝った企画を作らない |
| 振り返り | 数と時間の記録を見て、来年の「やらないこと」を決める | 全部を反省しない。三つだけ変える |
| 次の準備 | 月一回の枠で、文面と入口を一つ決める | 山の月に次の準備を入れない |
- 選考期の返信は、一日二回の枠で:来るたびに返さない。枠の時間に、まとめて。OfferBoxで即日対応する設計の「即日」は「一日の中で」の意味で、通知のたびではない
- 面談は、現場に出てもらう:一人が全部の面談に出ると、選考期の時間が消える。現場の面談の時間を、先に押さえる
- 内定フォローは、型で回す:週一回の連絡の文面と、月一回の場の形を先に作る。内定者フォローの年間計画
- 振り返りは、三つだけ変える:全部を反省すると、次の準備が終わらない。母集団形成の振り返り方
採用以外の業務との、重なり
- 給与の締めと、選考期の返信の枠が重なる日:締めの日は返信の枠を前後の日に動かす。動かした分を、無くさない
- 評価の時期と、選考期が重なる月:面談を現場に出してもらう割合を上げる。一人が評価の資料と面談の両方を持たない
- 年度の切り替えと、内定フォローの終盤が重なる月:内定者の入社の準備を、総務の年度の作業に乗せる。別に作らない
- 中途の募集が、突然入る:新卒の三つの時間は動かさず、中途は早期と後期の残りの時間から出す。出せないなら、中途を外に出す
- 重なりの月は、「守る三つ」だけ:新しいことを始めない。始めるのは、重なりの無い月
外に出せる作業と、出せない判断
- 出せる作業:検索の絞り込み、文面の下書き、送信、一次返信の下書き、日程の調整、内定者への定期の連絡の下書き、数の集計、企業ページの更新の下書き。3媒体(OfferBox・Wantedly・ワンキャリア)のどれでも、この作業は外に出せる
- 出せない判断:誰に送るかを決める、面談で会う、内定者に自分の言葉で伝える、やらないことを決める、入口を一つ選ぶ、止めるか続けるかを決める
- 出す順番:一人の時間を最も食っている作業から。たいてい、一次返信の下書きと日程の調整
- 出した後に、一人がやること:出した作業の確認を、週の枠の中に入れる。確認の時間を見込まないと、出した意味が無くなる
- 代理店に出せる範囲:代理店に運用まで頼めるか
一枚の型
- 縦に七つの期間、横に「守る三つ」「入口(一つ)」「採用以外の業務」「やらないこと」:各枠に時間と内容
- 欄外に、週の固定枠:返信の枠、面談の枠、内定フォローの枠、次の準備の枠を、曜日と時間で
- 重なりの月に、印を:印の月は「守る三つ」だけ
- 年度の途中で見直すのは、「やらないこと」の欄だけ:やることを足さない
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 三つの時間を週に固定し、経営と合意する | 人事と経営 |
| 採用以外の業務の山を月ごとに書き出す | 人事と総務・経理 |
| 入口を一つに絞り、やらないことを決める | 人事と経営 |
| 面談に出る時間を先に押さえる | 現場の責任者 |
| 出せる作業を外に出し、確認の枠を持つ | 人事 |
| 一枚を作り、年度の途中で「やらないこと」を見直す | 人事 |
運用代行や代理店が支えられるのは、三つの時間の型、山の書き出しの型、やらないことの型、出せる作業の代行、一枚の型までで、三つの時間の固定と経営との合意、入口の選定、やらないことの決定、面談、内定者への連絡、止める・続けるの判断は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは切り分けの話です。一人の人事から、「時間が無いので、代理店に全部お願いしたい」と言われることがあります。当社は3媒体すべての販売パートナーとして運用を支えていますが、全部は出せません。出せるのは作業(絞り込み、下書き、送信、一次返信の下書き、日程の調整、集計)で、出せないのは判断(誰に送るか、会うこと、自分の言葉で伝えること、やらないことを決めること、止めるか続けるか)です。一人の時間が無くなる原因を切り分けると、たいてい作業に時間を食われていて、判断の時間が残っていません。作業を外に出すと、判断の時間が戻ります。判断まで外に出すと、学生に会う人がいなくなり、内定者が「誰と話しているのか分からない」と離れます。当社がお願いしているのは、「全部」ではなく「作業」を出し、戻った時間を三つの守る時間に充てることです。
まとめ
- 一人の年間は「やること」ではなく「やらないこと」で組む。七つの期間を全部やろうとせず、一人分に絞る
- 選考期の返信と面談、内定フォロー、次年度の準備の三つを、週の中に固定する。採用以外の業務が来ても動かさない
- 採用以外の業務の山(給与の締め、評価、年度の切り替え、中途)を月ごとに書き出し、選考期との重なりの月に新しいことを始めない
- 残りの時間で入口を一つに絞る。返信は一日二回の枠で、面談は現場に出てもらい、内定フォローは型で、振り返りは三つだけ変える
- 作業(絞り込み、下書き、送信、一次返信、日程、集計)は外に出し、判断(誰に送るか、会う、伝える、やらないことを決める、止める・続ける)は一人が持つ。一枚に「やらないこと」の欄を作る
よくある質問
三つの時間を固定しても、経営から別の業務が来て崩れます
三つの時間を、経営と先に合意してください。「この曜日のこの時間は、返信と面談に使う。動かすと、学生が離れる」と、崩れたときに何が起きるかを添えて。合意が無い固定は、一人では守れません。合意した上で崩れるなら、入口をさらに減らすか、作業を外に出して、三つだけは残してください。
入口を一つに絞ると、母集団が足りません
一人で複数の入口を持つと、どれも「時間が取れたら」になり、全部が薄く動いて、足りないまま返信も遅れます。一つの入口を、週の枠から逆算した数で回し、返信を枠で返して、面談を現場に出してもらうほうが、残る数は増えます。足りないなら、二つ目を足す前に、一つ目の送る数と返信の速さを見てください。
人事一人の新卒採用スケジュールは、御社に相談できますか
できます。当社は、三つの時間の型、山の書き出しの型、やらないことの型、出せる作業の代行、一枚の型を支えられます。三つの時間の固定と経営との合意、入口の選定、やらないことの決定、面談、内定者への連絡、止める・続けるの判断は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、3媒体の運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
あわせて読みたい
- 大学・学校との関係づくりキャリアセンターとの関係は一年では作れない。
- 内定者フォロー内定から入社までの期間は、学生がいちばん不安になる時期。
- 専門学校・短大卒の採用専門学校生は分野が明確なぶん、仕事との接続を示しやすい。
- スカウト文面文面は長さではなく、なぜあなたなのかが最初の3行に書いてあるかで読まれるかどうかが決まる。
- スカウトのターゲット設計検索条件を広げると送信数は稼げるが返信率が落ちる。
- スカウト採用の立ち上げ最初から完成形を目指さず、少数に送って反応を見ながら文面と条件を直すほうが早い。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
株式会社エージェントベスト/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316964
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