OfferBoxの運用代行に不満があるときの見直し点|作業と判断の分け直し
OfferBoxの運用を代行に出している。承認が来ない、文面が薄い、報告が数字だけ、面談まで進まない、何をしているか分からない。不満が溜まり、「代行を変えれば直る」と考える。結論から言うと、代行への不満の正体は、多くの場合、「自社が渡すべきものを渡していない」か「自社が持つべき判断を代行に渡しすぎている」かのどちらかです。代行を責める前に、「こんな人」と現場の一文を自社が渡していたか、送る相手と文面の最終と面談の判断を自社が持っていたか、報告の型を決めていたか、作業と判断の境目が決まっていたかを確かめます。分け直し、戻すものを戻してから、それでも直らないときに切り替えを考えます。切り替えで失うものと残すものを分けます。 この記事では、不満の四つの正体、自社が渡していたものの確認、作業と判断の分け直し、報告の型、戻す手順、切り替えの判断、失うものと残すもの、分担を整理します。代行の範囲の基本はOfferBoxの運用代行に任せられる範囲と自社で持つ判断、代理店とのやり取りの失敗は代理店とのやり取りでやりがちな失敗で書きました。この記事は、不満が出たあとの見直しです。
この作業の目的|不満を、「誰が何を持つか」の問題として直す
代行への不満は、「代行の質」の問題に見えますが、多くは「自社と代行の間で、誰が何を持つか」が決まっていない問題です。決まっていなければ、どの代行に変えても同じ不満が出ます。
目的は、代行を変えることではなく、作業と判断の境目を決め直し、自社が持つべきものを自社に戻すことです。
不満の、四つの正体
| 不満 | 正体の候補 |
|---|---|
| 承認が来ない | 「こんな人」を自社が渡していない。代行が「理系」「営業志望」のような広い条件で送っている |
| 文面が薄い | 現場の一文と「最初の1年」を自社が渡していない。代行は会社の外にいて、仕事の場面を書けない |
| 報告が数字だけ | 報告の型(段ごとの数・止まり・直し・近い学生)を自社が決めていない |
| 面談まで進まない | 面談に出る人と枠を、自社が用意していない。承認が来ても代行は面談を組めない |
| 何をしているか分からない | 作業と判断の境目が曖昧で、「送る相手の決定」を代行がしているのか自社がしているのかが分からない |
| 学生から「話が違う」と言われた | 文面の最終確認を自社がしておらず、実態と違う文面が送られている |
四つに整理すると、「こんな人と現場の一文を渡していない」「判断を渡しすぎている」「報告の型がない」「境目が曖昧」です。どれも、代行の側だけでは直せません。
代行を責める前に、自社が渡していたものを確かめる
- 「こんな人」の一枚を、代行に渡していたか:渡していなければ、代行は広い条件で送るしかない
- 現場の一文と「最初の1年」を、募集ごとに渡していたか:渡していなければ、文面は会社説明になる
- 企業ページを、「文面の続き」として整えていたか:代行が整えられるのは案までで、中身は自社
- 面談に出る人と、週の枠を、代行に伝えていたか:伝えていなければ、承認が来ても面談が組めない
- 文面の最終確認を、自社がしていたか:していなければ、実態と違う文面が出る
- 承認への対応を、誰がするかを決めていたか:決めていなければ、遅れる
この六つを渡していなかったなら、不満の原因の半分は自社の側にあります。渡してから、代行の側を見ます。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「代行に出したのだから、結果が出ないのは代行の責任だ」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、代行を含む運用を見ていますが、不満が出ている会社に「こんな人の一枚と現場の一文を代行に渡しましたか」と聞くと、渡していないことが多くあります。代行は、会社の外にいます。どんな学生を採りたいか、入社した年に何を任せるか、誰が面談に出るかは、会社の中にしかなく、渡されなければ、代行は広い条件で会社説明の文面を送るしかありません。当社が代行への不満の相談を受けるとき、最初にやるのは、代行の質を評価することではなく、自社が渡したものの一覧を作ることです。渡していないものがあれば、渡してから一か月見ます。それで直らなければ、代行の側を見ます。
作業と判断を、分け直す
| 段階 | 作業(代行に出せる) | 判断(自社が持つ) |
|---|---|---|
| 「こんな人」 | 一枚の型を作る、言葉を整える | 誰を採るかを決める |
| 検索 | 条件を組む、候補を並べる | 送る相手を最終的に決める |
| 文面 | 型を作る、空欄に一文を入れる案を書く | 最終確認して送る(名義の人) |
| 承認への対応 | 返信の型を作る | 当日に返す(自社が返すか、代行が返すかを決める) |
| 面談 | 日程調整、準備の一枚 | 面談に出る、合う・合わないを見る |
| 選考 | 台帳の更新 | 面接、評価、内定 |
| 報告 | 段ごとの数を集計する | 止まりの段を指し、直しを決める |
「判断」を代行に渡していれば、戻します。「作業」を自社が抱えていれば、出します。分け方の詳しくはOfferBoxの運用代行に任せられる範囲と自社で持つ判断の手順1で書きました。
報告の型を、決める
- 段ごとの数:送った→開封→承認→面談→選考→内定。合計ではなく
- 「こんな人」に近い学生が、承認・面談まで来た数:数だけでなく、近さ
- 止まっている段と、代行が提案する直し:「承認で止まっているので、送る相手を〇〇に絞る案」
- 送った文面の見本を数通:実態と合っているかを自社が確かめる
- 次の週にやること:作業の予定
- 週に一度、短く:月に一度は、割合の置き直し
報告の型を自社が決めないと、代行は「送った数」を報告します。型はOfferBox運用のKPI設計、経営への報告は経営層にOfferBoxの成果を説明する方法で書きました。
戻すものを、戻す手順
- 自社が渡していなかったものを、渡す:「こんな人」、現場の一文、企業ページ、面談に出る人と枠
- 代行に渡しすぎていた判断を、戻す:送る相手の最終決定、文面の最終確認、面談、評価
- 報告の型を、代行に伝える:「この形で、週に一度」
- 一か月、見る:段ごとの数と、近い学生の数が動くか
- 動けば、続ける:分け直した形で
- 動かなければ、代行の作業の質を見る:型の質、条件の組み方、集計の正確さ
「1」から「3」をせずに「6」に行くと、次の代行でも同じ不満が出ます。代行から自社に戻す引き継ぎはOfferBoxの運用代行に任せられる範囲と自社で持つ判断の手順5で書きました。
それでも直らないときの、切り替えの判断
- 渡すものを渡し、判断を戻し、報告の型を決めて、一か月見ても動かないとき
- 代行の作業の質に、具体の問題があるとき:型に学生の一文の空欄がない、条件が「こんな人」と合っていない、集計が合わない
- 代行が、判断を自社に戻すことに応じないとき:「全部任せてほしい」で判断を持ち続ける
- 報告の型に応じないとき:送った数の報告が続く
- 切り替えの時期は、契約の切れ目:途中で止めると、進行中の学生が放置される
- 切り替え先を決める前に、「自社で持つ」も選択肢に入れる:媒体を自社で運用するか代行に出すかの違い
切り替えは、「不満があるから」ではなく、「分け直しても動かないから」で判断します。代理店の切り替えの手順は代理店を切り替えるときの注意で書きました。
切り替えで、失うものと残すもの
| 失うもの(代行の側に残る) | 残すもの(自社に戻す) |
|---|---|
| 代行が作った型(そのまま使えないことがある) | 「こんな人」の一枚 |
| 代行が組んだ検索条件 | 現場の一文と「最初の1年」 |
| 代行の台帳(形式が違う) | 段ごとの数の記録(自社の形式で写す) |
| 代行との連絡の記録 | 承認した学生の反応 |
| 代行が持っていた管理画面の操作の知識 | 面談に出た現場の人と、その反応 |
切り替える前に、「残すもの」を自社の形式で写しておきます。代行の側にしか残っていないものは、切り替えと同時に失われます。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 不満を四つの正体に分ける | 人事 |
| 自社が渡していたものの一覧を作る | 人事 |
| 「こんな人」・現場の一文・企業ページ・面談に出る人を渡す | 人事と現場 |
| 判断(送る相手・文面の最終・面談・評価)を自社に戻す | 人事と名義の人 |
| 報告の型を決めて代行に伝える | 人事責任者 |
| 一か月見て、動いたかを判断する | 人事と責任者 |
| 切り替えの判断と、残すものの写し | 責任者と人事 |
運用代行や代理店(当社を含む)が支えられるのは、作業(型・条件・集計・日程調整・準備の一枚)と、報告の型の提案、分け直しの整理までで、「こんな人」の決定、現場の一文、文面の最終確認、面談、評価、切り替えの判断は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは発注側の誤解の話です。代行への不満を持つ会社から、「次は全部お任せできる代行にしたい」と相談されることがあります。当社は、「全部お任せ」を引き受けません。送る相手の最終決定、文面の最終確認、面談、評価は、会社の中にしかない判断で、当社が持つと、いまの代行と同じ不満が当社に向くことになります。当社が持てるのは、型と条件と集計と日程調整と準備の一枚と、報告の型で、その代わり、「こんな人」と現場の一文と面談に出る人は、会社から渡してもらいます。「全部お任せ」で結果が出ない構造は、代行を変えても変わりません。変わるのは、誰が何を持つかを決め直したときです。
まとめ
- 代行への不満の正体は、「こんな人」と現場の一文を渡していない・判断を渡しすぎている・報告の型がない・作業と判断の境目が曖昧、の四つ。代行の質だけの問題ではない
- 代行を責める前に、自社が渡していたもの(「こんな人」・現場の一文・企業ページ・面談に出る人と枠・文面の最終確認・承認への対応の担当)を確かめる
- 作業(型・条件・集計・日程調整)は代行に、判断(送る相手・文面の最終・面談・評価・止まりの直し)は自社に。分け直して、報告の型を決め、一か月見る
- 切り替えは「不満があるから」ではなく「分け直しても動かないから」。時期は契約の切れ目。「自社で持つ」も選択肢に
- 切り替える前に、「こんな人」・現場の一文・段ごとの数・学生の反応・面談に出た人を自社の形式で写しておく
よくある質問
代行が「こんな人を渡してほしい」と言ってこなかったのですが
代行の側から求めるべきものでもありますが、自社が渡さなければ運用は始まらないものです。渡していなかったなら、いまから渡し、一か月見ます。求めてこなかったこと自体は、切り替えの判断の材料の一つになりますが、渡す前に切り替えると、次の代行にも渡さないまま始めることになります。
判断を自社に戻すと、自社の時間が増えて回りません
判断の時間は、作業の時間より短く済みます。送る相手の最終決定は、代行が並べた候補を見て決めるだけで、文面の最終確認は読むだけ、面談は出るだけです。この三つの時間が取れないなら、送る数を減らして、判断の時間が取れる大きさにします。判断を渡したまま数を保つと、不満は続きます。
運用代行の見直しは、御社に相談できますか
できます。当社は、作業(型・条件・集計・日程調整・準備の一枚)と、報告の型の提案、分け直しの整理を支えられます。「こんな人」の決定、現場の一文、文面の最終確認、面談、評価、切り替えの判断は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、OfferBoxの運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
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この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
株式会社エージェントベスト/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316964
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