スカウト文面|他の手法との使い分け
応募が来ないという相談の大半は、露出の量ではなく対象の設定に原因がある。誰に向けた募集なのかが決まっていないと、どれだけ露出を増やしても素通りされる。
手法ごとに出会える層が違う
求人媒体と合同説明会は「知っている人が来る場所」であり、学校推薦は「学校が選んだ人と会う場所」である。スカウト型は「こちらが選んだ人に届ける手段」で、性質がまったく違う。
文面は長さではなく、なぜあなたなのかが最初の3行に書いてあるかで読まれるかどうかが決まる。
置き換えではなく補完
置き換えではなく補完と考えたい。それぞれ出会える層が違うので、足りていない経路を埋める使い方が噛み合う。
とはいえ時間は限られている。足すときは、必ず引くものを決めておきたい。
ただし、これは一般的な傾向であって、自社の業種・地域・過去の採用実績によって最適解は変わる。数字を持っている会社は、必ず自社の実績を優先して判断してほしい。
判断の基準
判断材料は前年の採用人数でよい。ゼロだった手法は、前提が変わらない限り今年もゼロである。
プロフィールの具体的な語句を引用しているかどうかという観点も、手法を選ぶときの判断材料になる。
組み合わせの確認項目
複数の手法を走らせるなら、次の点を確認したい。
- 冒頭3行に「なぜあなたなのか」が書かれているかどうか
- プロフィールの具体的な語句を引用しているかどうか
- 勤務地と条件を文面の段階で出しているかどうか
- 次にしてほしい行動が一つに絞られているかどうか
スカウト文面を自社の言葉にする
文面は長さではなく、なぜあなたなのかが最初の3行に書いてあるかで読まれるかどうかが決まる。
自社の話に落とすときは、冒頭3行に「なぜあなたなのか」が書かれている、プロフィールの具体的な語句を引用している、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、勤務地と条件を文面の段階で出しているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「スカウトは数を送れば当たる」という前提で始めると、たいてい途中で止まる。送信数を目標にすると個別化の手間が削られ、返信率が落ちるという逆の結果になりやすい。
「テンプレートを作れば効率が上がる」というのは半分正しい。骨格を固定して個別化に時間を使うなら効率は上がるが、全文を使い回すと返信が消える。
「新卒のスカウトは大手がやるもの」という思い込みもある。むしろ知名度で劣る会社ほど、こちらから名指しで声をかける手段の価値は大きい。
自社に当てはめて考える
読んだ内容を実際に動かすには、自社の現状を確認しておく必要がある。次の項目に答えられるかどうかを見てほしい。
- 冒頭3行に「なぜあなたなのか」が書かれているかどうか
- プロフィールの具体的な語句を引用しているかどうか
- 勤務地と条件を文面の段階で出しているかどうか
- 次にしてほしい行動が一つに絞られているかどうか
一つ選んだら、次の採用シーズンが始まる前に片づけておきたい。始まってからでは、日々の対応に追われて手をつけられなくなる。
よくある質問
いつから送り始めればいいですか。
学生が動く時期から逆算して決めます。早い時期は返信率が読みにくく、遅い時期は他社と重なります。どちらにしても、送り始めてから型が固まるまでに1〜2か月はかかる前提で計画したいところです。
文面は誰が書くべきですか。
最初は採用の判断をする人が書いたほうが早く型が固まります。何を伝えれば来てくれるかが分かってから、他の人や外部に渡すと、精度を落とさずに量を増やせます。
返信が来た後の対応で気をつけることはありますか。
速さです。返信から日程確定までの往復が多いほど、そのまま消えていきます。候補日を先に3つ提示するか、予約用のURLを添えて、やりとりの回数を減らしておきたいところです。
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この記事のまとめ
採用の設計は、一度作ったら終わりではない。毎年の結果を見て、どこを変えてどこを変えないかを決める作業そのものが設計である。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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