スカウト文面|かかる工数と続けられる体制
施策を増やしても採用人数が増えないのは、工数が分散しているからである。手を広げるほど一つあたりの密度が下がり、どれも決め手にならなくなる。
止まる理由は工数
スカウト運用が止まる原因は、ほぼ例外なく工数である。文面の質でも、サービスの良し悪しでもない。
文面は長さではなく、なぜあなたなのかが最初の3行に書いてあるかで読まれるかどうかが決まる。
作業を分解して数える
検索条件の調整、プロフィールの確認、文面の個別化、送信、返信対応、日程調整。この6つに分けて、それぞれ何分かかるかを実際に計ってみたい。
想定の倍かかることは珍しくない。計ったうえで、週に確保できる時間で回る本数を決める。
なお、他社がやっているという理由だけで手法を増やすのは避けたい。工数が分散し、どれも中途半端になるほうが採用にとっては痛手になる。
減らせる工数を探す
型を作る目的は省力化ではない。毎回考える手間を減らし、浮いた時間を個別化に回すためである。
勤務地と条件を文面の段階で出しているかどうかという部分も、事前に決めておけば毎回考えずに済む。
外に出す判断
必要な工数が使える時間を超えているなら、自社でやると決めた時点で中断は確定している。早く外に出すほうがよい。
当社はOfferBoxの運用代行を完全成果報酬型で提供している。入社の承諾に至ったときにのみ費用が発生するため、固定費を増やさずに手法を増やせる。
スカウト文面を自社の言葉にする
文面は長さではなく、なぜあなたなのかが最初の3行に書いてあるかで読まれるかどうかが決まる。
自社の話に落とすときは、冒頭3行に「なぜあなたなのか」が書かれている、プロフィールの具体的な語句を引用している、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、勤務地と条件を文面の段階で出しているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「登録すれば学生から反応が来る」という期待も、掲載型のサービスと混同している。オファー型は企業側の作業量がそのまま結果に直結するので、誰が何時間やるかを先に決めておく必要がある。
「送る相手を広げれば母数が増える」というのは数の上では正しいが、返信率と対応工数まで含めると割に合わないことが多い。
「一度型を作れば運用は楽になる」というのも、部分的にしか当たらない。学生の動きは年ごとに変わるので、型は毎年見直す前提で持っておきたい。
自社に当てはめて考える
ここまでの内容を自社に当てはめるとき、確認しておきたいのは次の点である。答えられない項目が、そのまま次に手をつける場所になる。
- 冒頭3行に「なぜあなたなのか」が書かれているかどうか
- プロフィールの具体的な語句を引用しているかどうか
- 勤務地と条件を文面の段階で出しているかどうか
- 次にしてほしい行動が一つに絞られているかどうか
一つ選んだら、次の採用シーズンが始まる前に片づけておきたい。始まってからでは、日々の対応に追われて手をつけられなくなる。
よくある質問
テンプレートを使うと機械的に見えませんか。
テンプレートは手を抜くためではなく、毎回の判断を減らして個別化に時間を使うために作ります。骨格を固定して、冒頭の「なぜあなたなのか」の部分だけ毎回書く、という使い方であれば機械的にはなりません。
文面は誰が書くべきですか。
最初は採用の判断をする人が書いたほうが早く型が固まります。何を伝えれば来てくれるかが分かってから、他の人や外部に渡すと、精度を落とさずに量を増やせます。
他の媒体と併用してもいいですか。
併用すること自体は問題ありませんが、工数の合計を見積もっておきたいところです。増やすなら、何かをやめる判断をセットにしないと、どれも中途半端になります。
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この記事のまとめ
採用の設計は、一度作ったら終わりではない。毎年の結果を見て、どこを変えてどこを変えないかを決める作業そのものが設計である。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
株式会社エージェントベスト/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316964
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