内定者の保護者への対応|説得ではなく材料を渡す

親の理解(オヤカク)採用の課題から探す 公開日 2026/9/12

内定者が「親に反対されて」と辞退した。次から保護者にも対応したいが、会社から保護者に直接連絡してよいのか、保護者向けの説明会を開くべきか、書面を家に送るべきか分からない。結論から言うと、保護者は「説得する相手」ではなく、内定者が家で「この会社で何をするか」を説明するときに使う材料を渡す相手です。会社から保護者に直接連絡することは原則しません(内定者の了解が無い連絡は、内定者と保護者の両方の信用を失います)。渡すのは、内定者の手を通して家で読める「会社の概要と、配属先の仕事と、最初の年と、条件の書面」で、内定者が家で説明できない箇所が辞退の種になります。保護者の反対が理由の辞退は、多くが「内定者自身が説明できなかった」で、保護者説明会より内定者への材料が先です。 辞退の理由の分け方は内定辞退の理由の分け方で書きました。この記事は、保護者への対応の考え方と、渡すものを書きます。

この作業の目的|内定者が、家で説明できる状態を作る

保護者が反対する場面の多くは、内定者が家で「どんな会社で、何をするのか」を聞かれて、答えられなかったときです。「よく知らない会社」「何をするか分からない」と保護者が感じるのは、内定者が説明できていないからで、保護者が会社を調べて反対しているのではないことが多いです。

目的は、保護者を説得することではなく、内定者が家で説明できる材料を渡し、説明できない箇所を先に無くすことです。

保護者への対応で、起きる失敗

失敗何が起きるか
会社から保護者に直接連絡する内定者に「勝手に親に連絡された」と読まれ、保護者に「何かあるのか」と警戒される
保護者説明会で説得する「囲い込み」と読まれる。参加しない保護者との差ができる
内定者を通さずに書面を家に送る内定者の知らないところで家に届き、内定者と保護者の両方の信用を失う
保護者の反対を、内定者の弱さと見る「親の言いなり」と決めつけ、内定者に材料を渡さないまま辞退される
家で説明できる材料を渡していない内定者が「何をするか」を言えず、保護者が「よく知らない会社」と感じる
反対の理由を聞かない「知名度」と決めつけて直す場所を間違える。実際は条件か、勤務地か、仕事の中身が多い

共通するのは、保護者を「会社が働きかける相手」として見ていて、「内定者が説明する相手」として見ていないことです。

保護者は、説得する相手ではなく、材料を渡す相手

保護者の立場は、内定者の生活を支えてきた人で、会社の営業の対象ではありません。

エージェントベストの見解

相談で最も多い思い込みは、「親の反対で辞退されるのは、うちの知名度が低いからで、保護者に会社を説明する場を作れば防げる」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、内定後の運用まで見ていますが、「親の反対」と記録された辞退を、承諾期限の前の面談の記録と突き合わせると、多くは「内定者自身が、家で仕事の中身と条件を説明できなかった」に行き着きます。保護者は会社の知名度で反対しているのではなく、子どもが「何をするか」「条件は」「勤務地は」を答えられないことに不安を持っています。会社が保護者に直接説明しても、その不安は消えません。子どもが自分の言葉で説明できたときに消えます。当社が最初にお願いするのは、保護者説明会を企画する前に、内定者に「家で説明するときに使う材料」を渡し、承諾期限の前の面談で「家で説明してみて、答えられなかったことは何か」を聞くことです。答えられなかった箇所が、材料の欠けです。それを足すほうが、保護者説明会より早く、辞退を減らします。

内定者の手を通して渡す、書面の中身

中身何を書くか
会社の概要何を作り、何を売り、誰が客か。規模と拠点。一枚で
配属先の仕事内定者が配属される部門で、何をするか。一日の流れ
最初の年入社後の最初の年に何を任されるか。教える人がいるか
条件の書面給与、勤務地、転勤の有無、休日、社会保険。口頭ではなく書面で。内定通知と同じもの
質問の窓口内定者が家で聞かれて答えられなかったことを、会社に聞ける先

この書面は、内定通知に添えるものと重なります。内定連絡の文面で書いた「承諾までに読むもの」を、家で読める形にしたものです。内定者が家で説明するときに、口頭で足りない箇所を書面で見せられます。

内定者が、家で説明できるかを確かめる場

内定者が家で説明できた時点で、保護者の反対の多くは起きません。

保護者から、会社に連絡が来たとき

保護者からの連絡は、内定者を通さない形で来ることがありますが、会社の側は常に内定者を通します。

媒体ごとに、変わる点

三つとも、保護者への対応の型は同じで、家で読める材料の出どころが違います。

社内の分担

作業誰が
保護者への直接連絡を原則しないと決める採用の責任者
家で読める書面を作る人事。条件は労務が確認
内定者に書面を渡し、「家で使ってください」と添える人事
「家で答えられなかったこと」を聞く話す相手(現場の社員)。承諾期限の前の面談で
答えられなかった箇所を材料に足す人事
保護者からの連絡に答える人事。内定者の了解を得てから、事実だけ
翌年の内定通知と入口の文面に戻す採用の責任者

運用代行や代理店が支えられるのは、書面の型、聞き方の型、記録の型までで、内定者に渡すこと、面談で聞くこと、保護者からの連絡への対応は社内が担います。

エージェントベストの見解

保護者への対応で、当社が先にお伝えしているのは、「保護者が気にするのは、内定者が入口で読んだものと同じ箇所」だということです。勤務地、転勤、配属、最初の年、条件。これらは、内定者が入口(オファーの文面、募集記事、企業ページ)で確かめたことと同じで、内定者が家で説明できないのは、入口でも書かれていなかったからです。申し込んだあとに内定後の運用が止まる会社に共通するのは、入口の文面で勤務地と配属を後ろに置き、内定通知でも口頭で済ませ、内定者が家で「まだ決まっていないらしい」と答えて、保護者が「そんな会社に」と反対することです。当社が案内するのは、保護者対応の書面を作る前に、入口の文面と内定通知に、勤務地・転勤・配属・最初の年・条件が書かれているかを確かめることです。入口で書かれていれば、内定者は家で説明でき、保護者対応の書面は入口の文面と同じ言葉で済みます。保護者対応は、入口の文面を直すことから始まります。

まとめ

よくある質問

内定者が「親に会って説明してほしい」と言います

内定者が望んで了解した場合は、応じてよいです。その場合も、説得ではなく、内定者と一緒に、仕事の中身と条件の事実を話します。内定者の評価や選考の内容は話しません。会う前に、内定者に「親御さんが何を気にしているか」を聞き、その箇所の材料を用意して行きます。

保護者説明会を開いている会社があります。うちも開くべきですか

開くなら、「任意」で「内定者と一緒に」で、説得の場にしないことです。ただ、説明会より先に、内定者に家で説明できる材料を渡し、答えられなかった箇所を聞くほうが、辞退を減らします。説明会に来る保護者は、もともと反対していない保護者が多く、反対している家には届きません。

内定者の保護者への対応は、御社に相談できますか

できます。当社は、書面の型、聞き方の型、記録の型を支えられます。内定者に渡すこと、面談で聞くこと、保護者からの連絡への対応は、社内で担ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、内定後の運用まで含めて支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。

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この記事について

この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。

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