スカウト採用の立ち上げ|よくある失敗と避け方
学生は会社を知らないのではなく、そもそも選択肢として認識していない。認識されていない状態から始める以上、こちらから名指しで声をかける手段が要る。
登録しただけで止まる
止まっている場所はたいてい送信である。読む・選ぶ・書くの3工程がそれぞれ時間を食うので、片手間では回らない。
最初から完成形を目指さず、少数に送って反応を見ながら文面と条件を直すほうが早い。
同じ文面を送り続ける
反応が悪いまま同じ文面を送り続けると、工数だけが積み上がる。週に一度は数字を見て、直す場所を決めたい。
書き直しすぎるのも困る。毎回全面改訂すると、効いた要因が特定できない。変更は一か所ずつに抑えたい。
ここで書いていることは、採用人数が年に1〜2名の会社と、10名以上採る会社とでは重みが変わる。自社の規模に合わせて、どこまでやるかを決めていただきたい。
条件を隠して進める
勤務地や転勤の有無を伏せたまま面談まで進めると、そこで辞退される。面談の時間が無駄になるだけでなく、印象も悪い。
文面の骨格が3ブロックで組まれているかどうかという点は、最初の接触の段階で伝えておくほうが結果的に早い。
確認しておきたいこと
始める前、あるいは見直すときに、次の点を確認したい。
- 最初に送る対象を少数に絞れているかどうか
- 文面の骨格が3ブロックで組まれているかどうか
- 反応を見て直す周期を決めているかどうか
- 最初から完成形を目指していないかどうか
スカウト採用の立ち上げを自社の言葉にする
最初から完成形を目指さず、少数に送って反応を見ながら文面と条件を直すほうが早い。
自社の話に落とすときは、最初に送る対象を少数に絞れている、文面の骨格が3ブロックで組まれている、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、反応を見て直す周期を決めているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「テンプレートを作れば効率が上がる」というのは半分正しい。骨格を固定して個別化に時間を使うなら効率は上がるが、全文を使い回すと返信が消える。
「送る相手を広げれば母数が増える」というのは数の上では正しいが、返信率と対応工数まで含めると割に合わないことが多い。
「新卒のスカウトは大手がやるもの」という思い込みもある。むしろ知名度で劣る会社ほど、こちらから名指しで声をかける手段の価値は大きい。
自社に当てはめて考える
実行に移す前に、いまの状態を書き出しておきたい。書き出してみると、思っていたより決まっていないことが見つかる。
- 最初に送る対象を少数に絞れているかどうか
- 文面の骨格が3ブロックで組まれているかどうか
- 反応を見て直す周期を決めているかどうか
- 最初から完成形を目指していないかどうか
答えられなかった項目のうち、最も影響が大きそうなものを一つだけ選び、いつまでに誰がやるかを決める。ここまで決めて初めて、点検が実行につながる。
よくある質問
何人に送ればいいですか。
必要な内定承諾数から逆算して、返信率と面談率の見込みを置くと、おおよその本数が出ます。実績がないうちは仮の数字で構いません。置かないと、足りているのかどうかが分からないまま時間が過ぎます。
勤務地が地方であることは、いつ伝えるべきですか。
最初の文面で伝えます。伏せたまま面談まで進めても、そこで辞退されるだけです。先に出せば対象は絞られますが、残った学生の歩留まりは上がります。
代行に任せると社内にノウハウが残らないのでは。
判断を自社に残していれば残ります。誰を採るか、どの条件で絞るか、何を伝えるかを自社で決めて、手を動かす部分だけを任せる形なら、運用の勘所は社内に蓄積されます。
あわせて読みたい
- 開封率・返信率の改善開封されない原因と、開封されたのに返信がない原因はまったく別。
- ダイレクトリクルーティング求人を出して待つのではなく、こちらから個別に声をかける採用手法。
- スカウトテンプレートの運用テンプレートは手を抜くためではなく、毎回の判断を減らして個別化に時間を使うために作る。
- 内定辞退の防止辞退は内定を出した後に始まるのではなく、選考の途中で決まっている。
- リファラル採用・社員紹介社員紹介は無料で使える手段だが、制度がないまま呼びかけても動かない。
- Uターン就職出身地に戻る意思のある学生は確実にいるが、こちらから見つけに行かない限り出会えない。
この記事のまとめ
最後に残るのは、学生に対して正直だったかどうかである。伝えにくいことを先に伝えた会社は、採用人数が少なくても入社後に崩れにくい。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
株式会社エージェントベスト/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316964
相談無料 / OfferBox運用代行(完全成果報酬型)
OfferBoxの運用、ひとりで抱えていませんか
- 検索条件・オファー文面・承認後の面談まで、いまの運用を一緒に点検します
- 運用代行は入社承諾時のみ課金の完全成果報酬(1名20万円)
- これから始める場合も、導入前の設計からご相談いただけます
スカウト採用の立ち上げの他の記事
- スカウト採用の立ち上げ|地方の中小企業が押さえる基本 スカウト採用の立ち上げについて、地方の中小・中堅企業が新卒採用で押さえておくべき基本と、最初にやることを整理しました。
- スカウト採用の立ち上げ|進め方と最初の3か月でやること スカウト採用の立ち上げを立ち上げるとき、何から手をつけ、どの順番で整えていくかを3か月の流れで整理しました。
- スカウト採用の立ち上げ|着手前のチェックリスト スカウト採用の立ち上げに取り組む前に、自社がどこまで決まっているかを点検するための確認項目をまとめました。
- スカウト採用の立ち上げ|数字の見方と改善の順番 スカウト採用の立ち上げの成果を、送信・開封・返信・面談の段階に分けて見るための考え方をまとめました。
- スカウト採用の立ち上げ|かかる工数と続けられる体制 スカウト採用の立ち上げに必要な作業時間を見積もり、担当者の体制に合わせて設計する方法をまとめました。
- スカウト採用の立ち上げ|代行に任せる範囲と、自社に残すこと スカウト採用の立ち上げを外部に任せるときの切り分けと、任せても自社に残る仕事を整理しました。