スカウト運用のKPI|地方企業にとっての考え方
同じ募集要項を数年使い続けている会社は少なくない。市場も学生の関心も動いているのに、伝える内容だけが止まっていれば、反応が落ちるのは当然である。
距離の制約が外れる
地方企業の採用では、学生との物理的な距離が常についてまわる。スカウト型では、最初の接点に移動が要らない。
送信数だけを追うと文面の質が落ちる。開封・返信・面談・選考進出を分けて見ることで、どこが詰まっているかが分かる。
県外に出た出身者に届く
進学で県外に出た学生のうち、一定数は地元に戻ることを選択肢として持っている。ただし地元の説明会にも求人媒体にも接していない。
プロフィールから出身地や希望勤務地を見て探せる形なら、この層に直接届く。地方企業にとっては最も投資対効果の高い部分になる。
ただし、これは一般的な傾向であって、自社の業種・地域・過去の採用実績によって最適解は変わる。数字を持っている会社は、必ず自社の実績を優先して判断してほしい。
勤務地の書き方が結果を変える
県名だけでは通勤も暮らしも想像できない。市区町村、通う手段、住まいの支援。この3点をまとめて示したい。
記録する項目を判断に使うものだけに絞れているかどうかという点も、地方企業では先に伝えておくほうが後の辞退を防げる。
地方企業が確認すること
始める前に、以下を確かめておきたい。
- 送信数以外の指標を持っているかどうか
- 段階ごとの歩留まりを出せるかどうか
- 記録する項目を判断に使うものだけに絞れているかどうか
- 振り返りの周期が決まっているかどうか
スカウト運用のKPIを自社の言葉にする
送信数だけを追うと文面の質が落ちる。開封・返信・面談・選考進出を分けて見ることで、どこが詰まっているかが分かる。
自社の話に落とすときは、送信数以外の指標を持っている、段階ごとの歩留まりを出せる、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、記録する項目を判断に使うものだけに絞れているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「一度やってみて成果が出なかったからもうやらない」という判断は早いことが多い。止まった理由が工数なのか、対象設定なのか、文面なのかを切り分けないと、次に何を変えればよいか分からない。
「条件の良い会社が勝つ」という前提も、スカウトの場面では当てはまりにくい。個別に声をかけられたという事実自体が、条件の比較とは別の軸で働く。
「送る相手を広げれば母数が増える」というのは数の上では正しいが、返信率と対応工数まで含めると割に合わないことが多い。
自社に当てはめて考える
最後に、自社の状態を点検する項目を挙げておく。全部を同時に埋める必要はなく、影響が大きそうなものを一つ選べば十分である。
- 送信数以外の指標を持っているかどうか
- 段階ごとの歩留まりを出せるかどうか
- 記録する項目を判断に使うものだけに絞れているかどうか
- 振り返りの周期が決まっているかどうか
項目を埋めた結果は記録に残しておく。翌年の担当者が同じところから考え直さずに済むのは、この記録があるかどうかで決まる。
よくある質問
返信が来ません。どこを直すべきですか。
開封されていないのか、開封されて返信がないのかで直す場所が違います。前者なら件名、後者なら冒頭3行の個別化を疑います。一度に複数を変えると何が効いたか分からなくなるので、変えるのは一か所ずつにします。
代行に任せると社内にノウハウが残らないのでは。
判断を自社に残していれば残ります。誰を採るか、どの条件で絞るか、何を伝えるかを自社で決めて、手を動かす部分だけを任せる形なら、運用の勘所は社内に蓄積されます。
文面は誰が書くべきですか。
最初は採用の判断をする人が書いたほうが早く型が固まります。何を伝えれば来てくれるかが分かってから、他の人や外部に渡すと、精度を落とさずに量を増やせます。
あわせて読みたい
- OfferBoxの費用費用の形が媒体掲載型とは違うため、社内の稟議の書き方も変わる。
- スカウトのターゲット設計検索条件を広げると送信数は稼げるが返信率が落ちる。
- 開封率・返信率の改善開封されない原因と、開封されたのに返信がない原因はまったく別。
- 選考フローの設計選考が長い会社は、それだけで辞退される。
- 既卒・第二新卒新卒だけで枠を埋めようとして未充足になるくらいなら、既卒・第二新卒を対象に含めたほうが早い。
- 地域とともに語る採用会社単独ではなく、地域の産業や暮らしと合わせて語ると、学生の側に想像の足場ができる。
この記事のまとめ
うまくいっている会社が特別なことをしているとは限らない。当たり前のことを、学生から見て分かる形で言語化できているかどうかの差であることが多い。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
株式会社エージェントベスト/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316964
相談無料 / OfferBox運用代行(完全成果報酬型)
OfferBoxの運用、ひとりで抱えていませんか
- 検索条件・オファー文面・承認後の面談まで、いまの運用を一緒に点検します
- 運用代行は入社承諾時のみ課金の完全成果報酬(1名20万円)
- これから始める場合も、導入前の設計からご相談いただけます
スカウト運用のKPIの他の記事
- スカウトのKPI|送った数でなく面談まで来た数で見る スカウトのKPIは送った数や承認率ではなく、近い人が面談まで来た数、一通を書くのにかかった時間、名義ごとの面談数の三つです。承認と面談を分ける理由、文面の型と名義で割る方法、送る数の逆算を整理します。
- スカウト運用のKPI|進め方と最初の3か月でやること スカウト運用のKPIを立ち上げるとき、何から手をつけ、どの順番で整えていくかを3か月の流れで整理しました。
- スカウト運用のKPI|着手前のチェックリスト スカウト運用のKPIに取り組む前に、自社がどこまで決まっているかを点検するための確認項目をまとめました。
- スカウト運用のKPI|数字の見方と改善の順番 スカウト運用のKPIの成果を、送信・開封・返信・面談の段階に分けて見るための考え方をまとめました。
- スカウト運用のKPI|よくある失敗と避け方 スカウト運用のKPIに取り組むときに陥りやすい失敗を整理し、それぞれの避け方をまとめました。
- スカウト運用のKPI|かかる工数と続けられる体制 スカウト運用のKPIに必要な作業時間を見積もり、担当者の体制に合わせて設計する方法をまとめました。