スカウトの年間スケジュール|かかる工数と続けられる体制
採用の相談を受けると、多くの会社が手法の話から始める。ところが実際に効くのは、誰に向けて何を伝えるかを決め直すという、手法より前の段階であることが多い。
止まる理由は工数
スカウト運用が止まる原因は、ほぼ例外なく工数である。文面の質でも、サービスの良し悪しでもない。
学生が動く時期と企業が動きたい時期はずれている。逆算して前倒しできるかどうかで結果が変わる。
作業を分解して数える
工程は6つに分けられる。条件の調整、プロフィールの確認、文面の個別化、送信、返信対応、日程調整。それぞれ実測してみたい。
想定の倍かかることは珍しくない。計ったうえで、週に確保できる時間で回る本数を決める。
同じ打ち手でも、業種と地域が変われば効き方が変わる。うまくいかなかったときに手法のせいにする前に、前提が自社と合っていたかを見直したい。
減らせる工数を探す
型を作る目的は省力化ではない。毎回考える手間を減らし、浮いた時間を個別化に回すためである。
大手と同じ時期に並ばない工夫をしているかどうかという部分も、事前に決めておけば毎回考えずに済む。
外に出す判断
必要な工数が使える時間を超えているなら、自社でやると決めた時点で中断は確定している。早く外に出すほうがよい。
当社はOfferBoxの運用代行を完全成果報酬型で提供している。入社の承諾に至ったときにのみ費用が発生するため、固定費を増やさずに手法を増やせる。
スカウトの年間スケジュールを自社の言葉にする
学生が動く時期と企業が動きたい時期はずれている。逆算して前倒しできるかどうかで結果が変わる。
自社の話に落とすときは、学生が動く時期から逆算して計画を引いている、帰省の時期を接点の設計に織り込んでいる、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、大手と同じ時期に並ばない工夫をしているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「スカウトは数を送れば当たる」という前提で始めると、たいてい途中で止まる。送信数を目標にすると個別化の手間が削られ、返信率が落ちるという逆の結果になりやすい。
「登録すれば学生から反応が来る」という期待も、掲載型のサービスと混同している。オファー型は企業側の作業量がそのまま結果に直結するので、誰が何時間やるかを先に決めておく必要がある。
「一度型を作れば運用は楽になる」というのも、部分的にしか当たらない。学生の動きは年ごとに変わるので、型は毎年見直す前提で持っておきたい。
自社に当てはめて考える
読んだ内容を実際に動かすには、自社の現状を確認しておく必要がある。次の項目に答えられるかどうかを見てほしい。
- 学生が動く時期から逆算して計画を引いているかどうか
- 帰省の時期を接点の設計に織り込んでいるかどうか
- 大手と同じ時期に並ばない工夫をしているかどうか
- 秋以降の層を対象に含めるか決めているかどうか
確認した内容は、配属先の上長にも共有しておきたい。採用担当だけが把握している状態だと、判断が必要になったときに止まる。
よくある質問
何人に送ればいいですか。
必要な内定承諾数から逆算して、返信率と面談率の見込みを置くと、おおよその本数が出ます。実績がないうちは仮の数字で構いません。置かないと、足りているのかどうかが分からないまま時間が過ぎます。
代行に任せると社内にノウハウが残らないのでは。
判断を自社に残していれば残ります。誰を採るか、どの条件で絞るか、何を伝えるかを自社で決めて、手を動かす部分だけを任せる形なら、運用の勘所は社内に蓄積されます。
面談に出る社員を確保できません。
毎週この曜日のこの時間は面談に使う、と先に決めて押さえておくのが確実です。返信が来てから調整しようとすると、必ず日程が後ろにずれます。
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この記事のまとめ
重要なのは、施策を増やすことではなく、うまくいかなかった理由を毎回言葉にして残しておくことである。それがそのまま翌年の採用設計の土台になる。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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